機械加工作品の紹介
- 視覚障碍者向け学習教材
2017年以降、本学社会工学科経営システムの橋本研究室から依頼されてものづくりテクノセンターにて製作した視覚障碍者向け学習教材(触地図)を紹介する。教材は国土地理院が公開中の地形図データを利用し、工作機械(マシニングセンター)で造形した。主な作品を紹介する。各都道府県別に立体的に地形図を作り、ジグソーパズルのように組み合わせる日本地図を提供した(図1)。
特に富士山周辺は起伏が激しいが、等高線でデフォルメすることで高低差が分かり易くなった(図2)。
数少ない独立峰である筑波山も同様に再現した(図3)。
図1 立体日本触地図(108万分の1) 披露目会の様子
図2 富士山周辺 リアルバージョン(左)、等高線バージョン(右)
図3 筑波山 リアルバージョン(左)、等高線バージョン(右)
- 立体ハザードマップ
昭和区は大きな自然災害の心配はないが、視覚障碍者の活動拠点があり、内水氾濫や地震災害に備える必要がある。視覚障碍者にも分かって頂くため、立体的なハザードマップを造形した。高さ方向を5倍に強調し、避難場所・施設をマーキングし、幹線道路から生活道路の細部まで精緻に再現した。晴眼者と一緒に学べるよう、標高別に着色した。内水氾濫区域はゲル状の素材で覆い(黄色に着色)、触察することでハザードマップを理解できる(図4)。
(2019年名工大テクノフェアで展示)
図4 立体ハザードマップ (昭和区 1/6000)